計量機・充填機・包装機などにおいて、食品や包装資材との接触部材表面は一般的に研削や研磨、バフ・電解研磨などで仕上げられています。そのため、面接触による張り付きや凸部との衝突により搬送・排出工程では、計量不良やチョコ停などのトラブルがしばしば生じます。
食品や包装材が付着しやすい表面構造

特許:第7011139号, 7011140号
タフラット処理(ここではウェットブラストの複合処理)で食品・包装材などの接触部材表面に張り付きの抑制と高い撥水性を実現できる滑かな微細凹凸やマルチスケール構造を形成し、搬送性および洗浄性を改善します。
滑かな微細凹凸を形成し摺動性と洗浄性を改善
タフラット処理は、ウェットブラストの複合処理で、食品や包装資材の摺動性に有効な滑かな凹凸を基材表面に形成する表面改質技術です。
皮膜を有する一般的なコーティングとは異なり、剥離による異物混入リスクがなく、食品衛生法・食品、添加物の規格基準(厚生省告示第370号)にも適合しているため、様々な食品工場をはじめ、飲料・医薬・化粧品工場の製造ライン設備で多数の採用実績があります。
食品の張り付き抑制
生産設備の洗浄性向上
包装資材の搬送性向上
医薬・化粧品工場で使用される生産設備や構成部品表面は、異物混入対策や衛生面から皮膜を形成するコーティングではなく、バフ・電解研磨が一般的に利用されています。
しかし、取り扱う製品や包装資材によっては円滑な搬送が困難で、原料・資材ロスおよび生産効率低下など、様々なトラブルが生じます。
タフラット処理は、研磨材の残渣リスクが少ないウェットブラストの複合処理で、クリーンな表面で製品や包装資材の搬送性向上が図れるため、医薬・美容分野でも多数の採用実績があります。
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安心・安全な表面改質技術
テフロンなどのコーティングとは異なり、皮膜を形成しないウェットブラストの複合処理であるため、剥離によるトラブルや異物混入の危険性がありません。また、研磨材の残渣がなくクリーンな表面仕上げが可能です。
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ナノオーダーの凹凸を形成
通常のエアーブラストやショットピーニングでは取り扱うことのできない微粒子も安定かつ均一に噴射できるため、ナノ凹凸・マルチスケール構造など、用途に合わせた表面粗さを広範囲かつ高精度に制御できます。
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あらゆる材質・形状に対応
大量の微粒子を流体制御により噴射衝突させて処理するため、微細複雑形状品をはじめ、管内面やふるい網などにも均一に施工できます。
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薄板材やフィルム・シートにも適用
研磨材と液体を混合させたスラリーを圧縮エアーで噴射衝突させるため、薄板材やフィルム・シートへも摩擦熱による変色や歪み、有意な寸法・形状変化のない施工が可能です。
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ウェットブラスト